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救急救命士国家試験対策問題
44正文集
【A】
1.血清中に含まれない血漿成分は、フィブリノゲン。
2.体表から脈の触知が可能な動脈は、膝窩動脈。
3.十二指腸と空腸の堺界を示す構造物は、トライツ靭帯。
4.腎臓について、左腎は右腎より頭側に位置する。
5.成人の基礎代謝のうち中枢神経が消費する割合は、20%。
6.顔面の感覚を伝える脳神経は、三叉神経。
7.脊柱の構造について、腰椎は前彎している。
8.横隔神経は何番目の脊髄神経か、第3~5頸髄。
9.平衡感覚に関わる構造物は、三叉神経。
10.【回内の図】この運動は、回内。
11.炎症の急性期にみられる変化は、白血球の遊走。
12.主に空気感染によって生じる疾患は、水痘。
13.毛細血管内圧の上昇により浮腫を生じるのは、心不全。
14.明らかに死亡している場合の判断基準に含まれないのは、心電図モニターでの波形消失を確認すること。
15.慢性疾患は、膠原病。
16.精神保健福祉法における入院で家族などの同意が必要なのは、医療保護入院。
17.健康についてWHO憲章の定義を。健康とは、肉体的、精神的及び〇〇的に完全に良好な状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない。〇〇に入るのは、社会。
18.後期高齢者医療制度について正しいのは、一部負担金は1割である。
19.人口千人当たりの病床数が最も多い国は、日本。
20.オンラインMCでが必須とされる項目は、声門上気道デバイスを用いた気道確保。
21.緊急度を評価するのに第一印象で観察するのは、顔貌観察。
22.ストレス対応として行われるデフュージングについて正しいのは、活動隊員をねぎらう。
23.医療事故と医療過誤との違いを説明する要素は、過失の有無。
24.救急隊員が行うICについて必須であるのは、医学的に正しいことを説明する。
25.救急病院の要件は、救急医療について相当の知識及び経験を有する医師が常時診療に従事している。
26.災害初動時に先着救急隊が消防本部に報告する必要がないのは、傷病者の氏名。
27.在宅酸素療法について、酸素流量は変更可能である。
28.【5種の足跡の図】椅子に座っている傷病者を立ち上がれる際最も効果的にボディメカニクスを発揮できる位置は、傷病者は揃えて椅子側で隊員はレの字。
29.血糖測定について、アルコール消毒後は十分に乾燥させる。
30.PaO値が90を示す時の最も近似のSpO2値は、95%。
31.ダブルヘッド型の聴診器でベル面での聴取が適しているのは、心雑音。
32.蕁麻疹について、掻破行為により膨疹は拡大する。
33.【鎖骨中線状に点の図】標準単極胸部誘導のこの電極は、V4。
34.総務省消防庁緊急度判定プロトコールの救急現場における緊急度識別色で使用されないのは、黒。
35.バイアル測定について、聴診法は触診法よりも収縮期血圧が高値となる。
36.救急現場で娩出した直後の新生児で啼泣が認められない場合優先して行う処置は、口・鼻の吸引。
37.呼吸の正常と原因について、失調性呼吸は大孔ヘルニア。
38.酸素流量が6L/分で吸入酸素濃度が最も高いのは、リザーバー付きフェイスマスク(非再呼吸型)。
39.成人に対する適切なCPRのための方策は、呼吸停止判断の簡略化と胸骨圧迫位置決定の簡略化。
40.損傷と処置について誤っているのは、切断された指は氷水で直接冷却。
41.ビデオ硬性挿管用喉頭鏡を用いた気管挿管について、頸髄損傷が強く疑われる例でも適応となる。
42.傷病者の年齢と心停止を判断する脈拍触知部位について、6か月は上腕動脈。
43.ターニケットによる止血の方法について、出血部位の5~8センチ中枢側にバンドを巻く。
44.放射線の晩発障害は、白血病。
45.頭部MRI検査が頭部CT検査より早期の診断に有用なのは、脳梗塞。
46.慢性的な高二酸化炭素血症の病態について、PaO2(動脈血酸素分圧)の低下が呼吸中枢を刺激している。
47.左心房圧の上昇が特徴であるショックの病態は、劇症型心筋炎。
48.慢性心不全が急性増悪する原因は、肺炎。
49.大量出血に対する代償反応は、間質液の血管内への移動。
50.一般市民が目撃した心原生心肺機能停止傷病者の統計について、居合わせた市民により心肺蘇生が行われたのは約60%である。
51.頭蓋内圧亢進を改善させるのは、頭部高位(セミファーラー位)
52.心肺蘇生中の血行動態について、正常安静時に比べて静脈圧は高い。
53.低酸素血症の主たる原因が肺間質の障害であるのは、肺線維症。
54.心肺停止後蘇生し、左手足にしびれがあるが自転車通勤でコンビニで働いている。レジ、掃除などなんでもできる。このグラスゴー・ピッツバーグ脳機能カテゴリーは、CPC1。
55.失神の随伴症候と原因について、嘔吐は神経調節性失神。
56.緊張型頭痛で特徴的な痛みは、きつい帽子をかぶったような痛み。
57.二次性に比べて一次性脳病変の特徴は、瞳孔左右差を来しやすい。
58.タール便がみられるのは、胃癌
59.小脳失調は、姿勢が保持できない。
60.呼吸困難を来す病態で呼吸音が正常なのは、肺血栓塞栓症。
61.腹痛を来す疾患で急性膵炎の診断を支持するのは、大量アルコール摂取。
62.発熱時に低下するのは、末梢血管抵抗。
63.抹消と比べて中枢性めまいの特徴は、眼振が注視で誘発される。
64.腹痛で高齢者に多いのは、大腸穿孔。
65.不適切問題
66.傷病者をPCI(経皮的冠インターベンション)対応可能な病院に搬送するべき胸痛は、左肩に放散し、30分持続する。
67.腹痛で腸閉塞の原因は、大腿ヘルニア。
68.徐脈を来しやすい意識障害の原因は、偶発性低体温症。
69.てんかんの原因は、脳梗塞。
70.パルスオキシメーターで全身の酸素化が正確に評価できるのは、高山病。
71.深呼吸で増悪する胸痛は、胸膜炎。
72.心血管性失神について、突然死の原因となる。
73.ばち指が出現しやすい疾患は、気管支拡張症。
74.脳出血について、糖尿病は発症の危険因子である。
75.成人女性で突然の激しい下腹部痛を来すのは、卵巣嚢腫茎捻転。
76.【2月をピークとするグラフ】流行状況の表である。この感染症は、季節性インフルエンザ。
77.加齢に伴う身体機能の変化について、尿濃縮能の低下。
78.心筋炎の原因として一番多いのは、感染症。
79.エピペンについて正しいのは、アナフィラキシーと判断したら迅速に投与する。
80.頻回の嘔吐でみられる電解質異常は、◆◆
81.毒素型の食中毒は、ウェルシュ菌。
82.腰椎椎間板ヘルニアで特徴的なのは、下肢への放散痛。
83.妊娠30週の正常胎児の平均体重は、1500グラム。
84.皮膚の観察所見と病態について、水疱形成は浅達性Ⅱ度熱傷。
85.予防接種の普及により発症が激減した乳幼児の髄膜炎の起因菌は、インフルエンザ杆菌b型。
86.【基礎体温表】最終月経の初日が0日なので3月7日の妊娠週数は、妊娠7週4日。87.マロリーワイス症候群は、嘔吐後に発症する。
88.十二指腸潰瘍は、空腹時に痛みが増強する。
89.乳幼児突然死症候群は、うつ伏せ寝に多い。
90.1型糖尿病は、インスリンによる治療が不可欠である。
91.肺胞低換気による呼吸不全は、頸髄損傷。
92.慢性に進行する中枢神経の変性疾患は、パーキンソ病。
93.尿管結石の特徴は、血尿。
94.自殺企図が疑われる傷病者への適切な対応は、自殺企図であるのかを尋ねる。
95.アナフィラキシーについて、抗原曝露から短時間での発症は重症となる。
96.気質性精神障害の原因は、感染症。
97.急性心筋梗塞発症24時間以内に発生した場合最も危険性が高い不整脈は、多源性心室性不整脈。
98.乳幼児揺さぶられ症候群の特徴は、急性硬膜下血種。
99.腹部外傷の観察で意識障害により評価が困難となるのは、反跳痛。
100.右上肢全体と右胸部前面のⅡ度熱傷の場合9の法則で、18%。
101.外傷死の3徴に含まれるのは、血液凝固障害。
102.外傷直後に心外閉塞・拘束性ショックを来すのは、緊張性気胸と心タンポナーデ。
103 外傷24時間以内の死亡がまれなのは、小腸穿孔。
104.皮膚の連続性は保たれているが軟部組織に損傷が生じた創傷は、挫傷。
105.【頭蓋骨の図】顔面骨折で最も多い骨折部位は、B鼻骨。
106.コンパートメント症候群の初期に出現するのは、疼痛と異常感覚。
107.骨盤骨折について、寛骨臼骨折は重篤な機能障害を残しやすい。
108.開放性頭部損傷とは、創を介して〇の内側まで外科医と交通のあるものをいう。〇は硬膜。
109.水酸化ナトリウムによる化学損傷の現場処置は、流水洗浄。
110.緊急度判定プロトコルにより、緊急度が高いと判断されるⅡ度以上の熱傷部位は、絵陰部。
111.受傷外傷傷病者の評価について、全身観察は初期評価の時間を含め2分以内に完了する。
112.総務省消防庁救急救助の現況で、搬送人員の最も多い外傷の事故種別は、一般負傷。
113.高齢者の転倒による骨折で最も発生頻度の低いのは、脛骨骨幹部骨折。
114.胸部外傷について、鈍的外力による大動脈損傷の好発部位は大動脈峡部である。
115.気管支異物でみられるのは、呼吸音の左右差。
116.正常体温から10℃低下した場合、全身の代謝が抑制される割合は、10%。
117.中毒の症候と原因物質について、過呼吸はアスピリン。
118.水深10mから水面へ急浮上すると、気化し関節痛や麻痺を呈し減圧症を生じさせる物質は、窒素。
119.【様々壁と矢印】放射線の種類と透過性の関係についてB線は、薄いアルミニウムで止まるD。
120.漂白剤と酸性洗剤との混合により発生する気体は、塩素ガス。
【B】
1.細胞内液に最も多く含まれる陽イオンは、カリウムイオン。
2.心窩部にある臓器は、胃。
3.死斑について、仰臥位では背面側に出現する。
4.医療法上の医療提供施設に位置づけられるのは、介護老人保健施設。
5. START法による一次トリアージで用いる評価の指標は、生理学的徴候。
6.DNARの生前意思表示が確認された場合中断を考慮する行為は、胸骨圧迫。
7.ハインリッヒの法則において1件の重大な事故の背景にあるのは、300件の障害のない事故。
8.気管挿管時に喉頭鏡のブレードの先端が位置する適切な部位は、喉頭蓋谷。
9.標準プロトコールに沿って救急救命士が行う血糖測定について、JCS20は血糖測定の適応になる。
10.心肺蘇生中の傷病者においてカプノメータで評価できる情報は、心拍再開のタイミング。
11.打診で観察するのは、鼓音。
12.一意救命処置で成人と小児とで同じなのは、胸骨圧迫のテンポ。
13.【高さが不規則なグラフ】パルスオキシメータによるSpO2のモニター波形で図の場合最も考えられる不整脈は、心房細動(不適切問題)
14.心肺停止傷病者へのアドレナリン投与について、投与後に輸液路確保の上肢を挙上する。
15.意識のない気道異物の傷病者に対してまず行うのは、胸骨圧迫。
16.在宅酸素療法継続中でバイタルサインが安定している傷病者に対して目標となるSpO2値は、90%。
17.死戦期呼吸について、心停止の直後でみられる。
18.救急救命士が投与するブドウ糖溶液の濃度は、50%。
19.救急救命士による処置が可能な心肺停止の原因は、心室性不整脈。(不適切問題)
20.急性頭蓋内圧亢進に特徴的な症候は、血圧の上昇。
21.アナフィラキシーに特徴的な症候は、皮膚の掻痒。
22.背部痛を訴える傷病者の症候で緊急度が高いのは、前胸部痛からの移動。
23.全身痙攣発作の症候で緊急度が高いのは、5分以上の持続。
24.小児の急性喉頭蓋炎について、犬吠様咳嗽が起こる。
25.四肢麻痺がみられるのは、橋出血。
26.貧血に対する代償機序による症候は、頻脈。
27.総務省消防庁緊急度判定プロトコルにより現場で高リスク受傷機転と判断されるのは、車外に放出された車両事故。
28.45歳、Ⅲ度熱傷15%、Ⅱ度熱傷20%の傷病者の熱傷予後指数は、70。
29.外傷の活動手順の中で状況評価に含まれるのは、受傷機転の把握。
30.急性中毒の傷病者を搬送する際二次汚染に注意すべき中毒は、硫化水素。
【C】
1.86歳男性。元弁護士、発熱呼吸苦により救急要請。望まない医療処置として人工呼吸器、心肺蘇生の指示書がある。この指示書に配慮した救急活動を行うことは生命倫理の、自立尊重の原則。
2.70歳男性。発熱と呼吸苦。レベル1、呼吸26、脈拍100、血圧140/80、SpO2値88、体温38.3。緊急度が高いと判断した根拠は、SpO2値。
3.【徐脈サイナス心電図波形】55歳男性。胸痛。接触時、レベル300、呼吸は途切れ途切れで不規則、頸動脈触知不可、波形は図の通りであった。直ちに行う行為は、胸骨圧迫。
4.40歳男性。オートバイ運転中に自動車と衝突。レベル200、呼吸20、脈拍40、血圧160/60、体温36、SpO2値92、瞳孔不動、対光反射鈍い、ヘルメット未着装、前頭部に打撲痕、呼吸音左右差なし、腹部及び腰部に明らかな外傷無し。この傷病者で最も疑われる緊急度が高い病態は、脳ヘルニア。
5.84歳男性。食事中に肉を喉に詰まらせ呼吸苦。レベル2、呼吸24、脈拍80、血圧170/80、SpO2値94%。このあに生じることが予測される観察所見で最も緊急度が高い症候は、陥没呼吸。
6.【ST上昇心電図】60歳男性。胸部圧迫感。心電図波形は図のとおり。この疾患の随伴症状で重症度が高いと判断できるのは、顔面蒼白。
7.【左下肢網状皮斑の写真】75歳男性。肝硬変。常用薬を服用後吐血。バイタルレベル3、呼吸20、脈拍115、血圧85/65、体温37.5、SpO2値92、左下肢は写真の通りであった。この傷病者に対する適切な処置は、静脈路確保及び輸液の指示要請。
8.80歳女性。誰かに殴られたとの救急要請。見当識障害、妄想、興奮、糞便で汚染。対応として適切なのは、わかりやすい言葉で穏やかに話す。
9.78歳男性。自転車走行中に乗用車にはねられ顔面を強打。前額部挫創、皮下気腫、鼻の変形、鼻腔から淡血性の液体が流出、口唇の裂創、歯牙欠損。最も重症度が高い損傷を示唆するのは、鼻腔からの淡血性流出液。
10.35歳女性。川で溺れ通行人によりバイスタンダーCPRが行われていた。この傷病者の搬送時に最も注意すべき観察項目は、心電図モニター波形。
【D】
1.85歳男性。呼びかけに反応しなくなり長男が救急要請。顔面に皮下出血あり長男からベッドから転落したからとのことであった。新旧の打撲痕あり受傷機転が不審。この傷病者に対し優先する対応は、医療機関に搬送する。
2.55歳男性。めまい後意識消失。呼吸なし、総頸動脈触知可能。BVM換気不良。この傷病者に行うことのできる特定行為は、食道式エアウェイによる気道確保。
3.64歳男性。二週間から微熱、咳、倦怠感あり。結核の既往あり。救急隊の対応で適切でないのは、傷病者にN95を装着させる。
4.40歳男性。階段を踏み外し動けなくなった。脈拍50、血圧90/40、腹式呼吸。この傷病者の病態として最も可能性が高いのは、神経原生ショック。
5.【散瞳して中心が充血している眼の写真】68歳女性。左目の奥の痛みとみえにくく、眼痛、頭痛、嘔吐のため救急要請。バイタル正常値。この左眼球は写真の通り。疑うべき疾患は、緑内障。
6.50歳男性。自動車運転中にガードレールに衝突。バイタル正常値。胸部の痛みを訴え、胸郭運動の異常を認める。搬送先として高次救急医療機関を選定する根拠となるのは、胸郭運動。
7.68歳女性。発熱、倦怠感、嘔吐のため救急要請。レベル清明、呼吸18、脈拍80、SpO2値78。寒冷期で手指は冷たく、マスクを装着している。直ちに行う対応は、耳朶でSpO2の測定。
8.【5種のⅡ誘導心電図波形】72歳男性。突然の前胸部痛、顔面蒼白、冷汗あり。本疾患において典型的な波形は、ST上昇している心電図波形である。
9.88歳男性。意識がないことに施設職員が気付き救急要請。レベル300、呼吸8、脈拍90、不整、血圧160/100、SpO2値82。BVMで補助換気したが、気道確保困難であった。使用可能な器具は、経口エアウェイ。
10.40歳男性。気管支喘息で呼吸苦。呼吸28、SpO2値90、両側に喘鳴。この傷病者に認められる典型的な所見は、口をすぼめて少しずつ息を吐いている。
11.8歳男児。発熱、呼吸困難となり意識消失したため母親が救急要請。レベル300、呼吸なし。大腿動脈で弱く触知可能。脈拍70、直ちに胸骨圧迫を開始。2分後、脈を触知しなくなり、波形はPEA、指示要請しアドレナリン投与、15対2の胸骨圧迫と人工呼吸実施。波形がVFになったため成人用パットで除細動実施。誤っているのは、直ちに胸骨圧迫。
12.【VTの波形】80歳男性。心停止、心肺蘇生中の波形は図の通りであった。次に実施するべき最も適切な対応は、頸動脈の触知。
13.70歳男性。様子がおかしいとの救急要請。右広角が下がり、右上下肢を動かさない。医療機関に伝える内服薬の情報として最も大切なのは、抗凝固薬。
14.50歳男性。歩行中に普通乗用車から追され腹部、腰部から大腿部の痛みを訴えている。レベル1、呼吸24、脈拍128、血圧78/40、SpO2値94。この傷病者の予想される出血量の割合は、30〜40%。
15.80歳女性。慢性心不全。両下肢の浮腫、呼吸国より救急要請。不穏状態、呼吸30、脈拍120、体温37.5、SpO2値92%、胸部聴診上ラ音を聴取。傷病者の所見のうち心拍出量低下によるものは、不穏。
16.75歳女性。胸から背中への痛みのため救急要請。レベル200。家族から嘔吐後に呼びかけに反応しなくなったとのこと。意識障害の機序として考えられる病態は、脳血流障害。
17.【細いQRSの心電図波形】55歳男性。様子がおかしいため救急要請。意識レベル300、喘ぎ呼吸、総頚動脈触知不可。心電図は波形の通り。心肺蘇生後2分後に心拍再開。BVM換気不良。心肺開始6分後レベル300、脈拍132、血圧232/136、SpO2値94%、PETCO2値80。心肺停止の原因と考えられるのは、低酸素血症。
18.36歳女性。7月、下肢が痙攣とのことで救急要請。脈拍血圧正常値、体温37.5、ジョギング中に右下肢が突っ張って動かせなくなったとのこと。疑われるのは、熱中症。
19.【両眼縮瞳している図】55歳男性。倉庫で倒れていたため救急要請。右側臥位、意識レベル100、呼吸24、脈拍50、血圧98/58、体温36.5、SpO2値92、流涎、発汗、眼球所見は図の通り、自殺を示唆する遺書が発見された。原因として可能性高い中毒物質は、有機リン系殺虫剤。
20.【左4右2の瞳孔不動の図】22歳男性。オートバイ運転中転倒。意識清明、バイタル正常値。転倒時に右肩から地面に落ち右上肢が過伸展されたという。右上肢は全く力が入らず強いしびれと痛み。眼球所見は図の通り。損傷部位は、右腕神経叢。
21.84歳男性。COPDで治療中。呼吸苦のため救急要請。SpO2値82、酸素10リットル投与したところレベル100に低下、呼吸30から8に変化、SpO2値93となった。症状が悪化した原因として考えられるのは、CO2ナルコーシス。
22.67歳男性、吐血。レベル10、呼吸30、脈拍120、血圧150/90、SpO2値85。血液喀出が継続。酸素10リットルでSpO2値98となった。5キロ先に高次救急医療機関、30キロ先に肺癌でかかりつけの呼吸器専門病院があり、家族が希望している。対応で適切なのは、高次医療機関へ搬送する。
23.【Ⅱ、Ⅲ、aVfがST上昇の心電図波形】75歳男性。突然の胸痛。血圧96/62、冷汗、顔面蒼白。高血圧、糖尿病を指摘されたが未受診。波形は図の通り。考えられるのは。急性冠症候群と胸部大動脈解離。
24.【VT心電図】70歳男性。動機とふらつき。意識清明、呼吸24、脈拍160、血圧86/62、SpO2値96、心電図波形は図の通り。直ちに行う処置は、除細動パットを貼る。
25.65歳男性。帰宅した妻が様子がおかしいことに気付き救急要請。意識清明、呼吸28、脈拍108、不整脈、発語が不明瞭で左上肢の筋力低下あり。搬送先選定のため聴取すべき情報は、発症時刻。
26.【鋼材に下半身が挟まれている写真】34歳男性。両下肢は鋼材に圧迫されており、左下肢は変形があるも出血無し。救出後に出現が予想される観察所見は、心室性不整脈。
27.3歳女児。前日から感冒用症状。発熱、痙攣のため救急要請。初発の痙攣発作で家族歴なし。適切な対応は、かかりつけ医に相談する。
28.12歳の男児。学校から帰ってきた後突然の腹痛。母親が症状に尋ねてもはっきり痛みの場所を答えない。バイタル正常。最も疑わしい疾患は、精巣捻転症。
29.82歳女性。自宅で転倒、左股関節痛のため救急要請。傷病者は「財布を姑が盗んだ」と話し散る。認知症でデイサービスを利用している。この会話内容は認知症のBPSD周辺症状の、妄想。
30.28歳女性。妊娠38週。羊水過多症のため転院搬送。血圧は98/56。仰臥位にしたところ悪心を訴え血圧が20下がった。搬送体位は、左側臥位。
31.【細かく揺れ細く不整なQRS波形】68歳男性。突然右下肢に強い疼痛。右下肢は冷たく右膝窩動脈触知不可。心電図モニターは図の通り。この傷病者の右下肢に認められる兆候は、運動麻痺。
32.30歳男性。ナイフで数か所刺された。右前胸部及び右上腹部中心に数か所刺創を認める。適切な対応は、吸い込み創には三辺テーピングを行う。
33.50歳男性。歩行中4トントラックと衝突。レベル300、呼吸6、血圧196/118、体温36.9、酸素投与下でSpO2値98、顔面出血、四肢に変形無し。適切な対応は、補助喚起の実施と全身固定の実施。
34.74歳男性。自宅で転倒、前頭部を打撲し動けないため救急要請。両上肢にしびれと動かしにくさを訴える。下肢にも同様の症状はあるが上肢に比べて軽い。最も考えられる損傷は、中心性頸髄損傷。
35.30歳男性。競技用自転車走行中転倒。頻呼吸、頻脈。呼気時に右胸郭が膨隆し、右呼吸音は減弱。皮下気腫なし。最初に行う処置は、高濃度酸素投与。
36.70歳男性。歩行中にワゴン車と衝突。顔面蒼白、発汗あり。腰部、臀部、股関節に疼痛あり。下肢長差あり。適切な対応は、骨盤固定器具装着。
37.【挫創のある右下肢の写真】18歳女性。オートバイの後部に乗車中、普通乗車と衝突し右下肢受傷。膝関節は運動可能。足関節は屈曲運動は可能であるが背屈運動は不可。感覚は麻痺しているが足背動脈と後脛骨動脈の拍動は触れる。状態は写真の通り。この傷病者で疑う病態は、開放骨折と腓骨神経麻痺。
38.54歳男性。電気コードで首つり。呼びかけに反応なし、自発呼吸あり、頸動脈触知可能。まず行うのは、バイタルサインの測定。
39.60歳男性。サウナで倒れているのを客が発見。レベル100、呼吸32、脈拍140、血圧80/30、体温40.2、SpO2値98。適切な対応は、静脈路確保及び輸液の指示を要請する。
40.【J波ある心電図】87歳男性。冬の朝、トイレで失禁し倒れていた。レベル200、四肢と体幹部は冷たい。心電図は図の通り。適切な対応は、失禁で濡れた衣服の脱衣。
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